In Peace


c0195804_15552960.jpg

カナダの日系移民の歴史について、このことを知ることが無ければ
深く考えることもなく、ずっとそのままだったかもしれない。
先日訪れたソルトスプリング島でも
海を渡った日本人たちの歴史が小さな日本庭園の片隅に刻まれていたのを目にしていた。
BC州は特にアジアの玄関口であるバンクーバーを擁するため
1800年代後半には日本人のいわゆる労働移民たちが数多くカナダに渡ってきていたのである。

歴史を紐解く作業は、ときに残酷だ。
知られていなかった、1910年の真実
それからちょうど100年後のお盆のこの時期に
私がここバンクーバーに居ることも、ひとつのご縁なのかもしれない。

マウンテン・ビュー墓地。32人の日本人雪崩犠牲者たちが、この地に眠っている。
私がここを訪れるのは、これで3度目。
南北に11ブロックにも渡る広大な墓地。
初めて訪れた時、容易にお墓を見つけられるはずが無いと思っていたが
何かに引き寄せられるように、不思議といとも簡単に見つけることができた。
その時は、ひとつの墓しか見つけられなかったが、墓石に刻まれた名前が風化している様を見て
この100年、遺族とも会えず、もちろん手を合わせる人もなく、孤独に眠るしかなかった故人を想うと
いたたまれない気持ちでいっぱいになった。
その名の通り、少し高台から、ダウンタウンやその先の山々を見渡せるマウンテン・ビュー。
明るく素晴らしい場所で永遠の眠りについていることが、ほんの少しの救いかもしれない。


だから今日、何かのご縁で、お盆にあたるこの8月に
こうして墓前に手を合わせることができたことを嬉しく思う。
そして、同じ日本人として、若くして亡くなった彼らを誇りに思う。
墓地の係員と話しをしていたら、亡くなった方々のほとんどが
墓石すら建てられることもなく埋葬されていることがわかった。
どうりで見つからなかったはずだ。胸が詰まる思いだった。
彼らの尽力無くして、カナダ太平洋鉄道の敷設完通は無かっただろうし、
現在世界の最先端をゆく雪崩先進国としてのガイドラインの基盤はできていなかったはずだから。

現在も事故の調査と遺族探しが続行されている。
事故からちょうど100年後の今年3月に、お墓を囲うように植えられた桜の木が蕾をつける頃には
たくさんの人たちに手をあわせてもらえるようになることを願って。。。
無縁仏が無縁仏ではなくなる日が来ることを願って。。。


c0195804_1661091.jpg

ダウンタウンにあるジャパンタウン。
今ではドラッグや麻薬常習者が多くたむろする荒れ果てた危険地帯。無法地帯。
日本軍による真珠湾攻撃以来、日本人はみな迫害追放され
財産などもカナダ政府にすべて差し押さえられ
かつて隆盛を極めたこの場所に再び灯がともることは無かった。
もの悲しい歴史が色濃く残るエリア。複雑な思いが残る。
[PR]

by yuru-life | 2010-08-11 16:10 | Life  

<< Discover Canada LAUGH & LOVE >>